持木ユリイカです。

ご自愛強めのおうち暮らし

次帰省するのは葬式か結婚の挨拶なんではないか

先日、実に3年3ヶ月ぶりに島に帰省してきた。前回帰った時は25歳だったと思わず計算してしまい、私の意識は一瞬で遠く宇宙に誘われた。現実怖い。

帰省の感想としてはまず、実家のマイホームじゃない感がすごかった。当然だけど知らないものがたくさんあって、他人の家になっていた。10年も前に去った場所であるから当然なのだが。

マイホームをマイホームたらしめるものは、照度と匂いだと思っている。空間認識は目と鼻でなされる。耳もかもしれないけれど私耳悪い。引っ越しの際、何は無くともその2つさえ自分らしさを確保すれば落ち着く家になるので試してほしい。

光と匂いは10年も経てば変わる。もしくは記憶の彼方。

家族は予想通り父の背中は曲がり、母の白髪は増えていた。半分同じ遺伝子の母がいい感じにロマンスグレーになっていたのは嬉しい。私は銀髪でボブにしてミナペルホネンの洋服が似合うおばあちゃんになりたいんです。弟は声がかなり低くなり、姉は世話焼きになっていた。家族の姿や性質、関係性や距離感は細かくアップデートしないと変化に追いつけないよねー

ちょっと面白かったのは海までドライブに行った時、O型の父、私、弟はミナ貝を集めるのに夢中になりどこまでも岩場を進もうとしたが、A型の母と姉は家に早く帰る算段をつけようとしていたこと。さすが元狩猟民族であるO型の血は争えない。A型は管理型社会になじむね。血液型占い、嫌いじゃないのよ。

街は草が増えていた。管理しきれないのか公園も草ボーボー、憩いの場所で憩えない。昔畑だった場所が草原に変わったりしていた。大きな犬がいたはずの知人宅も鳴き声は聞こえず草に覆われる。こうやって街は大自然に還っていく。

もはや家も家族も街も観察する対象になっていた。居場所ではなく研究対象。フィールドワークしている気分であった。ただ、実家に甘えて研究熱心になることはなく怠惰の限りを尽くしたけどね。次女の甘え。

多分次回帰るのは5年後くらいじゃないかな。先祖にも犬の遺骨にも挨拶できたし。

 

ふるさとは遠きにありて想うもの。遠い場所から想ってます。