持木ユリイカです。

ご自愛強めのおうち暮らし

アラサータイマー

ソニータイマーなんてものが流布していたが、アラサータイマーというものがある。

前者はソニー製品は保証期限ギリギリ前に壊れることをユーザーが嘆いたものだ。後者は、一人暮らしアラサーの家の家電製品が20代後半で壊れることを言う。今つくった。

私は28歳の歳で洗濯機と電子レンジが完全にだめになった。今年は冷蔵庫がその役目を終える予定である。照明器具もそろそろ。家電ではないが、ベッドも買い換えないといけない頃合いだ。

これは原因がはっきりしている。学生時代に一人暮らしを始めた際に購入した家電が軒並みだめになっていくタイミングなのだ。18歳で始めればちょうど10年。大学寮にいたりしたので多少タイミングはずれるが、7.8年も使ってれば家電は壊れる。

うまいことに世間ではこのタイミングより前に嫁いりするので、問題ないらしい。悲鳴をあげるのは独身アラサー。はい、そこ顔をしかめない。このブログはアラサー芸を披露します。と看板に書いてある。アラサー芸とは、アラサーのアラサーによるアラサーのための慈しみ合いっこであり、アラサーのアラサーによるアラサー以外のためのファニーな不幸いじりなのである。

私はハゲは別に好きでも嫌いでもないが、ハゲをネタにし、ネタにさせてくれる人はわりと好きだ。

だからアラサーをネタにするし、ネタにしてほしい。この世を楽にするのはネタ思考。何でもネタだからオールオーケーなのさ。

アラサータイマーに話を戻すと、アラサーの新規家電購入には痛みとペーソスが伴うのです。

痛みは経済的負担。ペーソスは、もしうまいこと、万が一、意外と、2.3年後に結婚できた場合、この一人暮らし用家電は無駄になるよなぁ、いやいや、結局めっちゃ役に立っちゃうんじゃないですのん、という逡巡。

amazon楽天のサイトとにらみ合いっこしながらそんなことを考えているのです。

アラサーは小説になる。なぜなら気持ちの振れ幅が大きく、哀しみも多く、なおかつ人に言いにくいから。誰かと気持ちを共にしたいけれど、同情はされたくないし、同族同士で愚痴り合っても、いや、お前とは状況が微妙に違うから一緒にしないでくださいと同族嫌悪におちいるから。人と共有したいけれど、するのは悔しい。そこに人間ドラマはあると思いませんか?

今日も壊れかけの家電をなだめながら、強く生きて行こうと思いつつ、弱くなったほうがいいんじゃないかと独り言つ。